シリア政権崩壊の「手触り」伝えた報道 高橋和夫・放送大名誉教授

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毎日新聞 2026/2/25 15:02(最終更新 2/25 15:02) 1143文字ポストみんなのポストを見るシェアブックマーク保存メールリンク印刷高橋和夫・放送大名誉教授=東京都渋谷区で2019年6月30日午後1時53分、真野森作撮影 国際報道で優れた成果を上げた記者に贈られる2025年度のボーン・上田記念国際記者賞に、カイロ支局の金子淳記者(46)が選ばれた。 24年12月、シリアのアサド政権崩壊直後に現地入りし、1年以上にわたって政権崩壊の内幕や内戦の傷痕、新生シリアの課題について追い続けてきた。高橋和夫・放送大名誉教授(中東研究)に金子記者の報道について聞いた。Advertisementロシアの動きが明るみに 一連のシリア報道は、長年独裁を敷いてきたアサド政権の統治や政権崩壊に至るまでのリアルな「手触り」を伝える、価値の高い報道だ。 最後の首相を務めたムハンマド・ジャラリ氏のインタビューは、政権崩壊の内幕がよく分かる内容だった。特にアサド政権を支援してきたロシアが、最後の段階で反体制派への空爆をやめ、アサド氏を見限っていたという点は興味深かった。 これまで、ロシアはウクライナ侵攻の影響でシリアを支援する余裕がなかったという見方が大勢だったが、実は違った。政府軍が逃げ出し、最後はアサド氏も独裁者として機能していなかった。ロシアが助けたくても助けようがない状況だったことがうかがえる。政権崩壊の臨場感取材に応じるシリアのムハンマド・ジャラリ元首相=ダマスカスで2025年11月25日午後5時58分、金子淳撮影 アサド氏との詳細な会話の内容も明らかになり、今まさに政権崩壊を目撃しているかのような臨場感があった。日本メディアとして初めて取材に成功した意義は大きい。 首都ダマスカスで拘束されていた男性の記事も興味深かった。男性は以前からフェイスブックなどで政権を批判していたが、政権を支援するイランなどを非難した途端に拘束された。男性は取調官から「シリアは批判も許される民主国家だという証拠として泳がせていた」と聞かされたという。言論を弾圧してきたアサド政権が「民主国家」を演出していたという実態を明るみに出した。 また、アサド氏と同じシーア派系の少数派アラウィ派が抱える恐怖について触れた点も評価できる。 軍や情報機関に重用されたアラウィ派は、独裁政権の支持層とみなされていた。金子記者が取材した一家は政権崩壊後、反体制派による弾圧におびえて暮らしていた。政権崩壊は必ずしも皆が喜べるものではない。そんな現実を突きつけた。学校で取材する金子淳記者=シリア・ダマスカスで2024年12月17日、和田大典撮影グレーの状況を多角的に シリアはアラブ世界の文明の中心であり、今後の国際情勢を考える上でも重要な国だ。一方で日本の研究者は少なく、偏りのない情報を目にする機会は多くない。アサド政権を悪者にするか、または反体制派を「テロリスト」として非難するか、という一方的な議論になりがちだ。だが、現実はそんなに単純ではない。 金子記者は政権崩壊直後から現地入りし、シリアの混沌(こんとん)とした「グレー」の状況を伝えた。バランス感覚に優れ、シリアの過去や現在、将来に向けた不安を多角的に見せた。【聞き手・古川幸奈】あわせて読みたいAdvertisement現在昨日SNSスポニチのアクセスランキング現在昨日1カ月アクセスランキングトップ' + '' + '' + csvData[i][2] + '' + '' + '' + listDate + '' + '' + '' + '' + '' + '' } rankingUl.innerHTML = htmlList;}const elements = document.getElementsByClassName('siderankinglist02-tab-item');let dataValue = '1_hour';Array.from(elements).forEach(element => { element.addEventListener('click', handleTabItemClick);});fetchDataAndShowRanking();//]]>