視点・解説2026年2月27日 10時00分島崎周「生命の安全教育」の小学校低・中学年向けの教材例=文部科学省のホームページから 子どもを性暴力の被害者にも加害者にもしないために――。そんな目的で文部科学省が始めた「生命(いのち)の安全教育」は、全国での普及に取り組んで、まもなく3年になります。そもそもどんな教育で、どういう経緯でつくられたプログラムなのでしょうか。ポイントをまとめました。 Q 生命(いのち)の安全教育とは。 A 子どもが性暴力の被害者、加害者、傍観者にならないための教育として、文部科学省が2023年度から全国で進めるプログラムのこと。性暴力についての正しい知識をつけ、自分や相手を尊重する態度を身につけることを目的にしている。 Q どういう経緯で始まったのか。 A 性犯罪の厳罰化などを盛り込んだ刑法改正などを受け、政府が20年6月に発表した「性犯罪・性暴力対策の強化の方針」を踏まえて文科省などが開発したもの。21年度から一部の学校でモデル事業を実施し、23年度から全国の学校で展開し始めた。 Q どんな内容か。 A 文科省がつくった教材では、プライベートゾーンについての説明や自分や相手の体を大切にすること、デートDV、SNSによる性暴力などが盛り込まれている。教材については、不同意性交罪の新設や子どもへの性暴力の深刻な実態などを受け、26年度からは「性的同意」も明記されるほか、被害は女性だけではなく男性にも起きうることを示すために、男性が被害を受けているイラストもつくる。 一方で、「妊娠の経過は取り扱わない」などとする「はどめ規定」が盛り込まれた学習指導要領に沿う必要があり、教材でも性交などに触れておらず、「性暴力を教える内容としては不十分」と指摘されてきた経緯もある。 Q どのように教えられているのか。 A 学校の教員が教える場合もあれば、産婦人科医や助産師など、外部の専門家を招いて実施されることもある。文科省がつくった教材のほか、独自の教材を使う場合もある。 Q どのくらいの学校で実施されているのか。 A どのくらいの学校が実際にこの教育に取り組んでいるかはわからない。ただ、文科省の教材を活用していると回答したのは、幼稚園、小中高、特別支援学校の計3万8171校のうち、5663校(14.8%)だという。 Q 性教育とは違うのか。 A 文科省は人権教育を土台とした上でこの教育があるとするが、「性教育」とは位置づけていない。【スタンダードコース|デジタルのみ】有料記事が読み放題!今なら4カ月間月額200円!詳しくはこちら【ダブルコース半年割|宅配購読者限定】今だけ超特価!はじめの4カ月間は月額100円!詳しくはこちらこの記事を書いた人島崎周東京社会部|文部科学省担当専門・関心分野性暴力、性教育、被害と加害、宗教、学び、人権関連トピック・ジャンルこんな特集も教育情報(PR)注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ2月27日 (金)出生数 10年連続で減少SNSから犯罪被害 小学生増加フェルメール 最初期の作品も2月26日 (木)「日野町事件」再審開始へ高市首相 カタログギフト配布マイクロソフト 独禁法違反か2月25日 (水)トランプ政権 代替関税を発動中国、軍民両用品の輸出禁止侵攻4年 いまだ見えぬ終戦2月24日 (火)スカイツリーで緊急停止「まるで本物」実はニセ広告「早上がり」賃金でトラブルトップニューストップページへ米イラン協議終了、続行の見通し トランプ氏による攻撃の脅しの渦中5:50「お前らのせいでコメ高騰」と中傷 処分業者は転売ヤーだったのか6:00「移民はいらない」首相は豪語するけれど 少子化ハンガリーの現場は6:00参政党躍進の仕組み 元メンバー語る、人を動かす「正しさ」の充足感7:00「お金がなくなったら死を選ぶ」からの軌跡 この勇気ある証言を聴け6:00インド料理店のドレッシングは日本発? 盛岡のカレー店動画が話題7:21