解剖・高市現象:「公共政策の理性を保てるか」 識者が憂うポスト真実政治の社会保障

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解剖・高市現象宇多川はるか毎日新聞 2026/2/26 06:00(最終更新 2/26 06:00) 有料記事 3219文字ポストみんなのポストを見るシェアブックマーク保存メールリンク印刷権丈善一氏=東京都武蔵野市内で2026年2月19日、宇多川はるか撮影 衆院選での「歴史的大勝」を経て高市早苗氏は首相に選出され、第2次高市内閣が発足した。異例の短期決戦の陰で医療や介護、年金といった社会保障政策はほとんど語られることはなかった。この結果に、政府の社会保障や税制関係の会議の委員を歴任してきた権丈善一・慶応大教授はこう投げかける。「アテンションエコノミーが加速するポスト真実政治の渦中で、我々は公共政策の理性を保てるか」。どういうことか――。【聞き手・宇多川はるか】アテンションエコノミーによる政治の変質 ――ネット上で閲覧された数や時間が多いほど運営事業者や投稿者が金銭的利益を得られる「アテンションエコノミー」について、著書などで「国の構造を大きく変える」と繰り返し説かれています。SNSでの注目度を背景に「高市1強」の結果となった今回の衆院選をどう読み解きますか。 ◆SNSを通じてアテンションエコノミーが政治の世界に入り込み、ポスト真実政治が強まっていく危機を訴えてきた。複雑なデータやエビデンス(根拠)を読み解いて再分配の枠組みを決定していく社会保障の世界にとって、勝ち目がないぐらいの力があると考えるからだ。 歴史がそれを証明している。1920年のラジオ放送の誕生が、アジテーション(扇動)に熱狂する大衆を生んだ。そして21世紀に入って誕生したフェイスブック、ユーチューブ、X(ツイッター)といったプラットフォームは、エンゲージメント(ユーザーの反応や滞在時間など)が高まると株価が上がることを知り、エンゲージメントを極大化するアルゴリズム(計算手順)を開発してきた。 心理学の二重過程理論では、人間が物事を認知する際、直感的で迅速な判断には「システム1」が、論理的で熟慮を要する推論には「システム2」が働くとされる。 プラットフォームのアルゴリズムはシステム1の反応を誘うよう作られており、思考する負荷が伴うシステム2への働きかけを極力抑える。公共政策は、システム2に基づく検討が欠かせないが、人が信じたい物語を広めるシステム1はとにかく早く拡散する。19世紀末に「群衆心理」を書いたル・ボンは、断言、反復、感染(拡散)が群衆を動かすと論じていたが、ここ数年の日本では選挙でその傾向が強く出ていた。 今回は過去数回の選挙の敗戦から、戦の仕方が変わっていることにいち早く気づいて準備していた陣営が大勝した。鉄砲を活用した織田・徳川連合軍が、騎馬中心の武田勢を破った長篠の戦いのようなものだ。「信じたい物語」がゆがませる社会保障 ――社会保障において人々が信じたい物語とは何でしょうか。 ◆ベースには政府不信があるとみている。政府不信と整合性のある言説しか受け入れられない状況だ。「公的年金制度は破綻する」「社会保険料が高いのは生活保護が給付費の何割も占めるからだ」――。そう言っておけば受け入れられ、本当のことなど関係ないのがポスト真実政治だ…この記事は有料記事です。残り2019文字(全文3219文字)【時系列で見る】【前の記事】停滞生きる若者に届いた高市氏の「言い切り」 政治学者が見た衆院選関連記事あわせて読みたいAdvertisementこの記事の特集・連載この記事の筆者現在昨日SNSスポニチのアクセスランキング現在昨日1カ月アクセスランキングトップ' + '' + '' + csvData[i][2] + '' + '' + '' + listDate + '' + '' + '' + '' + '' + '' } rankingUl.innerHTML = htmlList;}const elements = document.getElementsByClassName('siderankinglist02-tab-item');let dataValue = '1_hour';Array.from(elements).forEach(element => { element.addEventListener('click', handleTabItemClick);});fetchDataAndShowRanking();//]]>